開業医の大切な仕事の一つに、基幹病院の先生との交流があります。
どれほど知識と経験を培っても、開業医は手術できません。大切な患者さんを勤務医の先生に託すことも大事な仕事です。
手術はしないに越したことはありませんが、私がすすんで腰の手術を受けたように、手術以外に患者さんを救うことができないことはたくさんあります。
私が整形外科医会の会長をしているころから、堺市医師会整形外科医会では、市内の基幹病院の先生との交流を密にして、専門分野からお人柄まで知り尽くすべく、講演会を開催したり、ゴルフコンペをしたり、新年会などで食事を共にしたり、密な交流を重ねてまいりました。
はっきり言って、お互い何の得もありません。特に病院の先生は。
すべては患者さんに最良の結果を得てほしいから。
勤務医の先生は、身体を壊すほどの激務をこなしておられますから、自ら私たちの方へ歩み寄られることはあまりありませんでした。
しかし先週末、私にすれば画期的な講演会が開催されました。
大阪労災病院の岩崎副院長が開業医に参加を促すような講演会を開催されたのです。
勤務医と開業医の交流に心を砕いてきた私が参加しない理由はありません。
全てをキャンセルして参加してまいりました。
WEBでも視聴できましたので、会場参加は少なかったですが、ライブの臨場感にまさるものはありません。
会後の食事会にも参加しました。先生方の迸るような情熱を感じたのでした。
口幅ったいですが、堺市医師会整形外科医会の会員の診療所に通院する方はある意味幸せかも。これだけ病院と診療所の医師が密に交流する集団は珍しいでしょう。
十分に理解いただけないことと思いますが、一部の開業医は自分の利を打っちゃって奮闘していることを知っていただければと思います。
それにしても、食事の後の記念写真。いつの間にか、前列で着座する年になりました。
老兵の気分ですが、私のもとに来てくださる患者さんのために粉骨砕身、もう少し生きてまいります。
でも私が楽しいことが一番。楽しくなければ続きません。
幸せを感じて生きています。