9月下旬になると、当院を受診する小学校6年生が増える。「やれやれ」私はため息をつく。堺市では、10月の中旬頃に「連合運動会」という陸上競技大会が新金岡陸上競技場で開催される。小6世生が出場する。何の「連合」かは知らない。別に個人表彰や学校表彰されるわけはないようだ。とにかく、9月中旬頃からこの運動会に向けて練習が始まる。徒競走やハードルもある。走り幅跳びやソフトボール投げといった投擲種目もある。誰が号令をかけるのか、過剰に練習するようなのだ。心身によくないと禁止する自治体がでている、早朝練習もする。堺は男女混合名簿の先駆けを先日自慢するTVが流れていたが、先駆けを自認するなら、こういうあほなことにも先駆けろよ。陸上競技は皆さんご存知のように、難しい競技である。生徒が可哀そうだ。体育の授業ですらやったことがない競技を、無理やりあてがわれ、これまた素人の先生が、たいして研究もせずに指導するのだろう。誤った(きっと)練習を強いるのである。練習後のストレッチすらやらないので(最低である!これが最重要なのに)、当然身体はパンクする。膝や足に痛みがでて、医療機関に駆け込むことになる。今年だけですでに5人受診された。何のために開催するのか?児童はいやがっているぞ。素人が何を教える?スポーツを愚弄しているとすら考える。真似事はやめろ。するならまず教師は真剣に練習法などを研究せよ。医療機関に通院する子供たちは、時間を奪われ、運動が嫌いになり、金を使わされる。また子供医療にかかる堺市の税金、国民の保険料、税金が使われる。自宅のある校区は秋が運動会なので、ダブルで練習だ。いつから体育小学校になったのだ。もっと子供たちの身体をいたわる教育をせよ。昨年、塾通いで運動不足だった愚息は、ソフトボール投げでお茶を濁していた(泣)。