冬に逆戻りしたかのような寒風吹きすさぶ中、一昨日の土曜日は市大整形外科開業医の会の幹部会であった。勤務医と開業医は同じ医師でも業務内容が大きく異なる。私たち開業医は整形外科を専門としながらも、患者さんが発する訴えをすべて受け入れ、適切に治療アドバイスしなければならない。整形外科の知識だけでなく、内科、皮膚科はては耳鼻科や婦人科領域の知識を常に蓄える必要がある。加えて経営者として、雇用している職員を食べさせていかねばならない。やっていかれんから勤務医に戻るとはいかないのである。大阪市大では45年前から整形の開業医が集まって、ともに勉強し、教養を高め、励ましあう会を運営してきた。その幹部会であった。年6回行う研修会にどのような分野の先生をお呼びするか。我々はどうやって生き残るのか。跡継ぎをどうするのか。出席率が下がる一方の若い先生をどのように繫ぎとめるか。などなど、問題は尽きない。「もうほおっておけ」という声もあるのだが、いずれ彼らも岐路に立つのである。医師の集まりはいつもそうなのだが、真剣な討論がなされた。そのあとは、会長推薦の福島のフレンチの名店「ミチノ・ル・トゥールビヨン」で会食。普段フレンチに子供は連れていけないので、絶品の料理・ワインに舌鼓を打ち続けた。彼女と来たい。(妄想の域)男ばかり12名でフレンチはどうか?とも思うが、会議とはまたちがう視点から、議論が続くのであった。皆の思いはひとつ。地域住民の方々にどうやって、良心的な医療を継続して提供するか?私もあと10年余で診療継続が困難になるだろう。それを今から仲間とともに考えるのである。心温まる、有意義な会合であった。