今日の夕刊によると、有効求人倍率は1.36倍なんだそうである。これは3人が職を求めると5つの求人があるということである。素晴らしいことである。安倍内閣の業績と言っていいだろう。あとは下のほうへ、お金が降りてくるよう、守銭奴の経営者から利潤をひきはがす算段が必要である。とここで、頭にくる記述があった。産経新聞から。「医療・福祉など人手不足が顕著な業種の採用意欲が旺盛だった。」だと。この記者は阿呆か?厚生労働省の発表をそのまま垂れ流しているのだろう。なぜ医療福祉が人手不足なのか。3Kに加えて、賃金が安いからである。当たり前だが、私たちは料金を自分で決められない。改定の度に単位報酬は下落していく。当院の行っているデイサービスなど昨年3割減額された。これでは給料は出せない。従業員の士気が下がるのも当然。勢い、楽で給与水準の高い職場へ流れていくのである。介護福祉士の学校など、定員の半分も埋まらないとこれも最近の報道である。「介護は将来性のある職業」と無知な高校生を進路指導した教師は、枕を高くして眠れないだろう。とにかく、従業員が辞めていくから、常に人材難なんである。しかも職員の定数を下回ると、営業できないようになっている。医療現場も同じだ。当院も同じ。設備投資にまわす余力がない。我が家の車がもうすぐ12万km走破というのは以前書いた。来年はまた診療、介護報酬の改定である。雇用を確保できるのかすら、不安でしかたがない。