高齢女性は骨粗鬆症がほぼ必発である。若いころからそれを見越して運動して鍛えていた人などほぼいないでしょう。食事と運動は大事なのだが、高血圧の人が薬に頼って運動をしないように、それを実践できる人は少ない。

いきおい内服薬に頼ることになる。

いろいろな治療薬がある中で、効果や副作用の観点からビスフォスフォネート製剤(以下BP製剤)が第一選択薬になる。

それが20年ほど前か、「BP製剤を服用していると、抜歯するとあごの骨が腐るという話題」がアメリカから入ってきた。

文献的には桁の異なるような量を服用しているし、彼らは歯磨きがおろそかなので、まぁそんなことだろうと整形外科医は考えた。

ところが抜歯の担い手である歯科医が騒いだ。

そして2016年、整形外科、口腔外科、歯科の専門家が研究班を作り、「ほぼ問題なし」と読める論文が上梓された。

骨粗鬆症の内服をやめて寝たきりになるほうが、抜歯より大事だと思うのだが、一部歯科医は納得しなかった。

そして今年、BP製剤をやめる理由はないでしょうという、論文がでた。

にもかかわらず、未だに抜歯するから薬をやめろと強要する歯科医が後を絶たないのである。

なんでや。何様や。

いやしくも「医」と名乗るなら、論文くらい読めよ。日本語の論文である。

ひどいのになると、関係ない骨粗鬆症の内服薬まで停めろという阿呆がいるのである。歯を人質に取られている患者さんが不憫である。もっともそんなバカ、通院しなけりゃいいのに。

論文読むのがいややったら、せめて製薬会社の説明会くらい出席しろ。

忙しいのに、紹介状をよこすな。そんな儲けたいか。返事は「ポジションペーパーを読め。」それだけである。

不勉強は患者さんに迷惑である。

これが一部の歯科医であることは、ご理解を。現に私の主治医はよく理解されている。あなたの歯科医はいかが?