世の中には、どうしようもない人たちがいる。私は人文系も好きだけれど、基本的に理科系人間である。だから道理が至高の根底にある。感覚で物事を考えるのは嫌なのだ。だから巷ではやる「健康番組」の類は大嫌いである。だってね、あの手の番組は「明日はあなたの身に」なんて言ってるけど。そんな病気、毎年日本人が何人罹りますのん?て思いません。皆さんは正直に「気をつけよ」と思うんでしょうね。そして翌日の外来で「先生。こんな病気も知らんの?」という顔をする。診断の基本は確率なんである。確率の高い病気から考えていく。TV、ネット患者は正直うんざりである。ところが世の中には、感覚でモノを言う方が案外多い。いわゆる朝日新聞を始めとする「リベラル」と称する赤い方である。すぐ根拠もなく極端なことを言う。本人はいたって真面目なので、どうしようもない。例えば辺野古問題である。「ジュゴンの海」?見たんかい?「サンゴの海の埋め立て」?そしたらそれより多くの埋め立てを行う那覇空港はええんかい?「オスプレイは危険」?通常ヘリとの航続距離による事故率はどうやねん?数字を出せよ。という、まあかわいそうな人たちをちゃかした、勝谷誠彦さんの「バカ」シリーズが刊行された。「SPA」と「WILL」のコラムをまとめたものである。最近TVに出ないと思っているあなた、あなたも大マスコミに毒されている一人である。まともな論客は地上波から排除されているのである。残ったのは、毒にもならん「電波芸者」の評論家・ジャーナリストと称する奴らである。1本1本が短いので、私の唯一の個室であるトイレで読み切った。本年2冊目である。  この国を亡ぼすバカとアカ  扶桑社 勝谷誠彦著朝日に騙されて「天声人語」を認知症予防に毎日書き写している方々と、朝日歌壇に投稿している元担任に読ませたい一冊である。日本を貶めるのに必死な朝日はクズであると、私も言いたい。