「スポーツ」はラテン語の「デポルターレ」が語源で、気晴らしをする、休養をする、遊ぶ、楽しむなどの意味があります。
スポーツすると気分が晴れやかになって気持ちいいですよね。球技にしても、レースにしても、また山登りにしてもそれぞれの達成感が気持ちいから、それを目指して、苦しい練習もできるわけです。
私たちが子供のころに比べて、子供たちがいろいろなスポーツに接する機会や現場は圧倒的に増えました。
受診する子供たちの多くは何らかの運動を行っています。
ただ少し、疑問に思うことも増えてきました。
まだ小学生なのに、ほぼ毎日同じ種目をこなしている子供たちの増加です。
当然子供たちは成長します。成長途上の肉体は未完成です。骨も関節も未熟です。だから筋肉はあまり頑丈になりません。
それだけ壊れやすいわけです。
いくら子供達でも疲れるでしょう。疲労はケガや故障の原因になります。
当院に受診する子供たちの何割かは「休めば治る」の類です。
ところが。親が前のめりになって血走っているのです。
指導者も然りです。「勝利至上主義」のチームがなんと多いことでしょう。
日曜日の野球など聞くに堪えない罵声を浴びせている指導者。しかも大人と子供の身体の違いすら分からずに、「指導」して悦に入ってる。
投げ方一つでも、大人と同じことをすると子供は壊れます。
しかも身体のケアの仕方を知らない。ストレッチをきちんと教えている競技、チームがどれだけあるでしょう。
成長途上の子供たちは、吸収力が抜群です。だから子供に教えるべきは、パワーや走り勝つことでなく、プロがやるようなテクニックを教えることなのです。戦術然り。
残念ながら、子供たちが大人の操り人形のようになっているチームが多い。
そこに笑顔はありません。指導者の顔色をうかがう子供たちは楽しいのでしょうか。
指導者面をしたいなら、もっと大人は勉強しろよ。おのれの家庭の不満を子供にぶつけているだけちゃうんか。
中高のすぐ暴力をふるうクズ教師を見るにつけ、日本におけるその病巣は深く広く根が深いと感じます。
最後に、運動のし過ぎは、成長ホルモンの分泌を妨げ、背が伸びません。
日本の選手が総じて背が低いのはそのあたりもありそうです。
子供たちの犠牲者を増やしてはなりません。