私が宇宙の誕生と、その宇宙の果てがどうなっているのか身もだえするほど興味があると、以前申し上げました。そのために必要な量子力学を勉強しても、イマイチ理解できないことも。それとは別に、どのようにして人間が出現したのかも、大いに興味があります。よくTVで、「人間とほぼ変わらない遺伝子を持つ猿」なんて番組をやりますね。オリバー君!全然猿やん。人間とチンパンジーを始めとする猿との差異の大きさに大いなる疑問を持っていたのです。人間そっくりの猿がいてもいいと思いません?私は単純に、猿から分離した人間の祖先が、順調に?人類に進化してきたのだと素直に信じてきたのです。どうも違うようですよ。そこで14冊目の読了した本を。ホモ・サピエンスの誕生と拡散 篠田謙一監修著 洋泉社 900円私もたまには科学分野の本を読むのです。人類の発生、そしてホモサピエンスの拡散を徹底的にDNA解析から論証した本です。私は、単純にアウストラロピテクスからネアンデルタール人になりクロマニョン人が出現、そしてホモサピエンスが誕生したと思っていました。違うようです。ネアンデルタール人とホモサピエンスが併存した時期があるのですね。びっくりです。厳しい地球環境で生きるのにふさわしい文明をもった結果ホモサピエンスが生き残ったわけです。糸と針を使ったことが大きい。というのは目から鱗の話でした。アフリカを出とするホモサピエンスが、多大な辛苦を経て世界中に拡がっていく様子も類推されます。どうも日本人は、シベリアからわたってきた人、朝鮮半島を経由した人、フィリピンなどの南方から来た人が穏やかに混じり合ったようです。縄文人と弥生人も対立したのではなく徐々に混血したのではないかと考えられていることも新鮮でした。まだまだ歴史教科書は書き換えられるかもしれません。どうも私が生きている間に結論が出る問題ではないようです。