研修医の過労死による自殺が、昨日労災認定されました。まだやってるのか、というのが正直な感想です。現在の研修医制度は「これでほんまに医療の知識が身につくの」とかんじるほど甘いものではあります。ただし研修医は指導医から評価されますので、受ける重圧は相当です。落語などの芸が、師匠からの直伝であるように、ちょっとしたテクニックは、手術後に遅い飯を喰いながら教えてもらうなんてことが当たり前だから。5時になったら飛んで帰るような部下に、親切心はおこらないでしょう。たぶんこの先生は、真面目で正義感が強かったのでしょう。といって、過労になるまで働けとは絶対思いません。ではどうするか?日本の医療システムを変えなあかんでしょう。まず、主治医制をやめる。一人の患者さんを複数医師が担当するんです。これだけで、夜中に電話で起こされたり、病院に駆けつける必要がなくなります。当然時間が来たら、手術中でも術者は変わります。医師が治療に専念できるようにする。秘書や助手を増やすんです。手術記録や書類は口述で済ませる。経営委員会などのくだらない会議にいちいち医師をひっぱりださない。などなど。今回の件でも病院側は、自己研鑽のために院内にいたためで、これは勤務時間と違うと言ってますが、それをしなければ翌日の勤務に支障がでるわけでしょう。何を言うとんねん。それに超過勤務手当は最初から総枠が決まっていますもんね。国立病院でほとんど超勤つきませんでした。また腹立ってきた。そして有給休暇をきちんと消化させてあげましょう。夏休みもせめて3日はとらせてあげて。医療では誰が一番大切にされるべきか。患者ではありません。医師です。こればかりは誰が何と言おうと、私は声を大にして言い続けます。医師こそ医療の頂点にあるべきです。