2025年万国博覧会の開催地が大阪に決定した。大変喜ばしいことだと思う。経済効果がどうとか、経費がこうとかいろいろとイチャモンは多そうである。典型的な衰退していく民族の典型であると考える。EXPO70は私が小学校4年生の時であった。前年にアポロ11号が月に着陸し、ソ連はソユーズを飛ばし、日本では経済成長の負の側面である公害が問題になっていた。一地方官吏の貧乏な家庭に育つ私を、両親は何度か万博へ連れてってくれた。遠足も万博だった。親戚の叔父さんは、夜間の万博へ連れて行ってくれた。 EXPO70公式ガイドブック、48年前のもの何がとは言えないけれど、すべてが衝撃だったのだろう。きっと脳の奥底に刷り込まれているのである。それはアメリカ館のテント構造の屋根であるために中が陽圧で入場時に耳がおかしくなったこと、富士グループパビリオンのこれもテント構造で常にゴム臭かったこと、ソ連館では教育費がタダで生活費もすごく安い旨説明があって、父に「共産主義って素晴らしいな」と言って驚愕させたこと、動く歩道にビックリしたこと、アメリカンドッグを初めて食べて「こんなおいしいものが世の中にあるのか!」と感じたこと、太陽の塔の生命の樹を観ながら胸が苦しくなったこと、ワコール館で女性の乳房の映像にドキドキしたこと。ひとつひとつはつまらないことだけど、10歳の少年の人生に影響を与えたと思うのである。老いて死んでいく者どもがごちゃごちゃ言うな。万博は未来の日本を支え繁栄に導く子供たちのものである。喜んで税金を使ってもらおう。そのためなら喜んで大阪市にふるさと納税する。天皇陵を蹂躙してまでして金儲けしたい市長のいる市に税金など納めたくもないし。