先日、母と宝塚歌劇「ベルサイユのばら フェルゼン編」を観に行ってまいりました。何でも初演から50周年なんだそうです。ちょうど私が中坊で、人生で一番勉強していた時期だから、「ベルばら」の存在すら知らなかったと思います。
初演時は榛名由梨さんが主演を務めました。あの頃の宝塚は閑古鳥が鳴いていて存続の危機だったとか。ベルばらで息を吹き返し、今の隆盛に続きます。
原作を愛するファンからの脅迫もあったらしいです。以後は宝塚乾坤一擲の出し物として15回以上再演されています。脚本も、「オスカル編」「フェルゼン編」「アントワネット編」とバリエーションができ、しかも一公演中にオスカルとアンドレを役替わりさせたりと話題をまき続けました。
私は熱心ではありませんが、長年宝塚ファンを続けてきましたが、実は初めての「ベルばら」でした。母がチケットを確保してくれました。
当日は、当然女性が多かった。でも以前より男性も増えているような。2階席でしたので、お目当ての生徒さんがいるわけではない私には、舞台が俯瞰できてとても楽しかった。ただ1階客席通路を使う演出もあり、トップスターを間近に見たかった気持ちも少し。
公演はこれで退団する彩風咲奈さんを前面に推すもので次期トップの、娘が大ファンである朝美絢さんもかっこよく描かれていた。
一つ一つの台詞に感情移入できる場面ももちろんいいのですが、ただやはり私は宝塚の群舞が好きなんですよね。陰湿な事件があった宝塚で、私も運営に問題がないとは思いません。しかし生徒さんは皆、あの舞台に立つために子供のころから努力を重ねてきたのです。卒後1年目の子にいたるまで、その喜びを表現するような群舞を観ると、いつも涙が流れます。60過ぎのおっさんの涙なんて迷惑でしょうけど。
あっと言う間の3時間でした。
なかなかチケットは確保できないけれど、次は朝美さんのトップ就任公演かな。
「風と共に去りぬ」や「オペラ座の怪人」などの大作の再演も待ちましょう。