医者には悪筆が多いような気がするのですが(もちろん美文字の先生も多くいらっしゃいます)、例にもれず私も、体型のみならず文字も年々崩壊しつつあります。
カルテは6年ほど前に電子カルテを導入し、書類以外はほぼペンを放すことになり、ますます拍車がかかっております。
しかしながら、ここというときは依然手書きにこだわっております。
毎年250枚近く送る年賀状は、あて名はすべて手書きです。裏面も必ず一筆書き添えます。毛筆でといきたいのですが、残念ながらゲルインクのボールペンを用います。
手紙は手書きに限ると信じます。堺市整形外科医会の会長を務めていたとき、学術講演会の講師として、著名な先生を招請いたします。この時は、絶対人任せにせず、自筆で招請文をしたためました。するといたく感激してくださり、100%講演に来てくださいました。
思い起こせば、学生のころから、ラブレター派でしたね。電話だと緊張してうまく話せませんでした。
大学のバドミントン部の学生時代、大会で見かけて想いこがれた高知医大のお嬢さんと文通(古?)したのはいい思い出です。アキレス腱を切ったと聞いて、高知まで会いに行ってTHE END(号泣)でしたけど。
パリに留学していた時も、実家に日々雑感を手紙に毎週書いていました。読み返すことはもうありませんが、空転するやる気と焦りが感じられて、元気づけられましたものです。
また手紙の筆記具は、万年筆に限ります。これはまたいつか。
スマホとメールでは、心がかよわせられない絶滅危惧種なのかもしれません。