数年前から高校の同級生が、現在の日本を動かす中心世代となっているのは理解していた。官僚だと重要ポストに就き、多くの部下に指示を与える。学問の世界では、次々と教授に就任した。大企業ではそろそろ取締役のポストが与えられる。防衛省では大将になった。皆先頭にたって、日本の未来を背負って懸命に働いている。それがとうとう、組織のトップに立つ者が出現した。いよいよ私たちの世代の大団円を迎えようとしている。吉田尚正君。同じ高校入学組でいつも「真面目で賢いなぁ」と感じてた。常にきちんと制服を着ていた。その彼の警視総監就任が決まった。警察庁には警察庁長官という位があるが、これは行政職である。警視総監は全国警察官のトップなんである。心から誇らしい気分になった。彼ほどこの職にふさわしい人物はいないのではないか。正義感の塊のような奴である。刑事局長として東京に戻る前は福岡県警本部長だった。ここでも暴力団の親分に対する上納金を脱税として取り締まるという、前代未聞の発想で彼らを追い詰めた。私は彼よりもご家族の命を心配した。不法移民が跋扈する東京。彼なら日本の将来のため、治安維持をはじめすべての能力を発揮するでしょう。また3年後には東京オリンピックが開催される。当然テロをはじめ五輪を成功させるための人事でもあるのでしょう。たぶん彼は歴史に残る警視総監として活躍されると思う。それまではゴルフを一緒するのもお預け。医療過誤に対する警察の対応の議論もとっておきましょう。退官後、楽しく盃を傾ける日を楽しみにしている。