梅雨明けと同時に猛暑の毎日である。とはいっても、これで平年並みである。

暑くないとは言わないが、毎日「命を守れ」だのなんだのうるさすぎないか。

ワイドショーが例によって嬉しそうにしているのは、製作費が安くつき、皆が毛嫌いしない話題だからだろう。堺の人間が「熊谷」の高温を知って何の得がある?

日本が超高齢社会になって、暑さに弱い人間が増えているだけのことだと私は考える。

学生は?と聞かれても、昔はあんなにアホみたいにクラブ活動しなかったでしょう。それに各家庭にエアコンなどなかったから、普段から暑さ慣れ(暑熱順化)していたのである。今は教室もエアコンが効いている。

当院も来院患者さんが減っている。たぶんテレビなどで「エアコンのなどのある涼しい環境で過ごしましょう」と言ってるから、真に受けているのでしょう。

しかしちょっと待てと私は言いたい。

また日本人はコロナ禍の愚を再度犯すのか。あの時も国民全体が自粛したよね。その結果どうなりました?身体が弱って寝たきり高齢者が急増し、認知症も断然増えたよね。

涼しいところで過ごすのは大事だが、じっとしてるのはダメですよ。

運動しないと、ひと夏で一気に筋肉量が減ってしまう。挽回は不可能と考えた方がいい。

筋肉がなぜ大事かというと、筋肉は大事なたんぱくの貯蔵庫であり、水分を蓄えるからだ。また筋肉量が骨の密度を規定する。即ち、筋量が減ると、益々暑さ寒さに弱くなり、骨も弱り活動性が下がる。

寝たきりへさらに近づくことになる。その先には認知症が待っている。

この夏。しんどくても運動しましょう。

秋以降一気につけが回りますよ。その時ではもう遅い。

汗をかきつつ当院へ通院する人と、夏中家に閉じこもった人と、大きな差が出ると危惧するのである。

スポーツジムへ通う高齢者は、相変わらず明るく元気だ。

しっかりと汗をかいて、水分補給して、入浴して元気を維持しましょう。